インタビューフォームには、効果の持続について以下の記載があります。
■国際共同第III相プラセボ対照比較試験[国際共同303試験](日本人及び外国人データ)(引用1)
効果の持続(sSOL、sSE、sWASOの投与1ヵ月時と比較したベースラインからの変化量)(各評価時点※)
レンボレキサント投与開始後の効果の持続性を評価するため、各評価時点のsSOL、sSE、sWASOを投与1ヵ月時と比較した。評価に際しては、sSEの投与3ヵ月時(又は投与6、9、12ヵ月時)のベースラインからの平均変化量が投与1ヵ月時の95%信頼区間の下限値を下回る場合、又はsSOL及びsWASOの投与3ヵ月時(又は投与6、9、12ヵ月時)のベースラインからの平均変化量が投与1ヵ月時の95%信頼区間の上限値を超える場合、効果の減弱があると定義した。その結果、投与3、6、9、12ヵ月時において、レンボレキサント5mg、10mgの両群でsSOL、sSE、sWASOの効果の減弱は認められなかった。
※:投与3、6、9、12ヵ月時
<試験概要>
■国際共同第III相プラセボ対照比較試験[国際共同303試験](日本人及び外国人データ)(引用2、3、4)
安全性:投与第1期及び第2期(レンボレキサント投与例の通算)(引用1)
副作用発現率は、レンボレキサント5mg群26.6%(119/447例)、10mg群29.7%(130/437例)であった。主な副作用は、レンボレキサント5mg群では傾眠8.3%(37/447例)、頭痛4.5%(20/447例)、疲労2.7%(12/447例)、10mg群では傾眠13.3%(58/437例)、頭痛3.7%(16/437例)、疲労3.2%(14/437例)であった。
重篤な副作用は、投与第1期で発現したレンボレキサント10mg群の1例(高度の注意力障害)であった。
試験期間中、死亡例はなかった。
投与中止に至った有害事象は、レンボレキサント5mg群23例、10mg群41例に認められ、主な有害事象は、レンボレキサント5mg群では傾眠7例、浮動性めまい、頭痛が各3例、10mg群では傾眠16 例、悪夢4 例、動悸、転倒、浮動性めまいが各2例であった。
【関連情報】
<睡眠に関する評価項目の定義>(引用5)
・sSOL(主観的睡眠潜時):就床時刻(就寝を意図して寝床に入った時刻)から入眠までの推定時間(分)
・sSE(主観的睡眠効率):主観的評価による総就床時間(sTIB)からsSOLとsWASOを引いて求めた主観的総睡眠時間に対するsTIBの割合
・sWASO(主観的中途覚醒時間):初回入眠後から起床時刻(翌朝に寝床から出た時刻)までの間の覚醒時間の合計推定時間(分)
【引用】
1)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mgインタビューフォーム 2024年2月改訂(第9版) V.治療に関する項目 5.臨床成績 (4)検証的試験 1)有効性検証試験 ・比較試験 1.国際共同第III相プラセボ対照比較試験[国際共同303試験](日本人及び外国人データ)
2)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mg総合製品情報概要 臨床成績 4. 国際共同第III相プラセボ対照比較試験[国際共同303試験](海外データを含む)p14-15(DVG1001FSG)
3)Kärppä M. et al.: Sleep. 43(9), 1-11, 2020 [DVG-0088]
〔利益相反:本論文の著者のうち7名は、エーザイ(株)の社員である。著者にエーザイ(株)より資金提供を受領している者が含まれる。〕
4)承認時評価資料:国際共同303試験(2020年1月23日承認、CTD2.7.6.18) [DVG-0016]
5)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mgインタビューフォーム 2024年2月改訂(第9版) 睡眠に関する評価項目の定義
【更新年月】
2024年7月