• No : 15040
  • 公開日時 : 2020/03/11 17:19
  • 更新日時 : 2024/05/16 18:03
  • 印刷

【デエビゴ】 どのくらいの長期間で検討していますか?

【デエビゴ】
 
どのくらいの長期間で検討していますか?
カテゴリー : 

回答

国際共同 303 試験では最長 12 か月の服用期間で検討いたしました。
 
■国際共同第 III 相プラセボ対照比較試験[国際共同 303 試験](海外データを含む)は以下の通りでした。(引用 1、2、3)
対象:不眠症患者 949 例(成人[18~64 歳]:687 例、高齢者[65 歳以上]:262 例)
(プラセボ群:318 例、デエビゴ 5mg 群:316 例、デエビゴ 10mg 群:315 例)
日本人 161 例(プラセボ群:54 例、デエビゴ 5mg 群:53 例、デエビゴ 10mg 群54 例)を含む
<主な組み入れ基準>
・18 歳以上
・ 主観的評価による睡眠潜時(sSOL)が 30 分以上である夜が週に 3 夜以上、かつ/又は主観的評価による中途覚醒時間(sWASO)が 60 分以上である夜が週に 3 夜以上あることが、スクリーニング前 4 週間、導入期前及びベースライン前に確認された患者
・ 通常の総就床時間が 7~9 時間、通常の就床時刻が 21 時~1 時の間、通常の起床時刻が 5 時~10 時の間であることが、スクリーニング期に確認された患者
・ スクリーニング時及びベースライン時に不眠症重症度質問票(ISI)スコアが 15 以上である患者
 
方法:投与第 1 期(1~6 ヵ月時)においては、デエビゴ 5mg 群、10mg 群又はプラセボ群のいずれかに無作為に割り付け、1 日 1 回、毎晩の就床時刻(眠ろうとする時刻)の直前(5 分以内)に経口投与した。投与第 2 期(7~12 ヵ月時)においては、プラセボ群については 2 回目の無作為化を実施し、デエビゴ 5mg 群又は 10mg 群のいずれかに無作為に割り付けた。投与第 1 期にデエビゴを投与していた患者については、継続して 6 ヵ月間、同じ用量で本剤を経口投与した。
 
 
安全性:投与第 1 期及び第 2 期(デエビゴ投与例の通算)
副作用発現率は、デエビゴ 5mg 群 26.6%(119/447 例)、10mg 群 29.7%(130/437 例)であった。
主な副作用は、デエビゴ 5mg 群では傾眠 8.3%(37/447 例)、頭痛 4.5%(20/447 例)、疲労 2.7%(12/447 例)、10mg 群では傾眠 13.3%(58/437 例)、頭痛 3.7%(16/437 例)、疲労 3.2%(14/437 例)であった。
重篤な副作用は、投与第 1 期で発現したデエビゴ 10mg 群の 1 例(高度の注意力障害)であった。試験期間中、死亡例はなかった。
投与中止に至った有害事象は、デエビゴ 5mg 群 23 例、10mg 群 41 例に認められ、主な有害事象は、デエビゴ 5mg 群では傾眠 7 例、浮動性めまい、頭痛が各 3 例、10mg 群では傾眠 16 例、悪夢 4 例、動悸、転倒、浮動性めまいが各 2例であった。
 
なお、電子添文 8.重要な基本的注意 8.2 には、「症状が改善した場合は、本剤の投与継続の要否について検討し、本剤を漫然と投与しないよう注意すること。」と記載しています。(引用 4)
 
デエビゴ錠の用法及び用量は以下の通りです。(引用 5)
通常、成人にはレンボレキサントとして 1 日 1 回 5mg を就寝直前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1 日 1 回 10mg を超えないこととする。
 
【関連情報】
国際共同第III相プラセボ対照比較試験[国際共同 303 試験](海外データを含む)の有効性評価項目と安全性評価項目は以下の通りでした。(引用1、2、3)
主要評価項目:■睡眠潜時のベースラインからの変化量(投与 6 ヵ月時)(検証的評価項目)
[主観的評価]
副次評価項目:■睡眠潜時のベースラインからの変化量(各評価時点※1
[主観的評価] ■中途覚醒時間、睡眠効率(sSE)のベースラインからの変化量(各評価時点※2
                   ■不眠症重症度質問票(ISI)下位項目(Item 4~7)スコア、疲労重症度スケール(FSS)スコアのベースラインからの変化量(各評価時点※3
                   ■フォローアップ期(投与終了後 1 日目)における睡眠潜時の評価
                   ■睡眠潜時、睡眠効率、中途覚醒時間の投与 1 ヵ月時と比較したベースラインからの変化量
(各評価時点※4)等
探索的評価項目:■睡眠潜時、中途覚醒時間、睡眠効率のベースラインからの変化量(各評価時点※5) 等
[主観的評価]
 
安全性評価項目:有害事象、臨床検査、バイタルサイン、体重、心電図、身体所見、自殺の危険性(eC-SSRS※6)、ベンゾジアゼピン退薬症候質問票(T-BWSQ)
 
※1:投与開始後 7 日間(投与第 1 期における初回投与後 7 日[夜]の平均値)、投与 1、3 ヵ月時
※2:投与開始後 7 日間(投与第 1 期における初回投与後 7 日[夜]の平均値)、投与 1、3、6 ヵ月時
※3:投与 1、3、6 ヵ月時
※4:投与 3、6、9、12 ヵ月時
※5:投与 2、4、5 ヵ月時
※6:eC-SSRS:electronic Columbia-Suicide Severity Rating Scale(コロンビア自殺評価スケールの電子版)
 

【引用】
1)デエビゴ錠 2.5mg・5mg・10mg 総合製品情報概要 臨床成績 5. 国際共同第 III 相プラセボ対照比較試験[国際共同 303 試験(海外データを含む) p14 (DVG1001ESG)
2)国際共同 303 試験(承認時評価資料)[DVG-0016]
3)Kärppä M. et al.: Sleep. 43(9), 1-11, 2020[DVG-0088]
〔利益相反:本論文の著者のうち 7 名は、エーザイ(株)の社員である。著者にエーザイ(株)より資金提供を受領している者が含まれる。〕
4)デエビゴ錠 2.5mg・5mg・10mg 電子添文 2024 年 2 月改訂(第 2 版) 8.重要な基本的注意 8.2
5)デエビゴ錠 2.5mg・5mg・10mg 電子添文 2024 年 2 月改訂(第 2 版) 6.用法及び用量
 
【更新年月】
2024年2月
 
KW:長期投与、長期処方、長期間、デエビゴ長期服用、長期服用、認知症