ワルファリンの用法は、原則として、1日1回の投与である。
ワルファリンの用量は、血液凝固能をモニタリングしながら患者ごとに決められるのが原則であり、特に一律の用量は設定されていない。
服用時期、及び1日服用回数については、
1.ワルファリンは吸収が速やかで、ほぼ100%吸収される
2.半減期が長い
ワルファリンの作用は、ビタミンK代謝サイクルのビタミンK依存性エポキシドレダクターゼとDT-ジアフォラーゼの両酵素阻害を介しての抗凝固作用であり(Ⅱ-1-4.「ワルファリンの作用機序」の項参照)、ワルファリンの血中濃度の上昇が直接抗凝固作用に結びつかない。
従って、分割投与も考えられるが、コンプライアンス・アドヒアランスの確保を第一優先として1日1回の投与が勧められる。
患者ごとの生活サイクルのなかで、最も服用しやすく、飲み忘れのない時間を決め、毎日決まった時間に服用するのがコンプライアンス・アドヒアランス確保の面から望ましい。
【更新年月】
2021年1月