総合製品情報概要には、製品の特性に関して以下の記載があります。(引用1)
特性
(1)フィコンパ®錠は、日本で創製された新規の作用機序を有する抗てんかん薬で、世界70ヵ国以上(2024年4月現在)で承認されています。
(2)AMPA受容体に対して選択的かつ非競合的に結合することにより、グルタミン酸による神経の過剰興奮を直接抑制します。
(3)成人及び12歳以上の小児の部分発作(二次性全般化発作を含む)を有するてんかん患者の単剤療法に対し、発作抑制効果を示しました。
(4)4歳以上12歳未満の小児の部分発作(二次性全般化発作を含む)を有するてんかん患者の併用療法に対し、発作抑制効果を示しました。 ※一部承認外(剤形と用法及び用量)の内容が含まれています。
(5)他の抗てんかん薬で十分な発作抑制効果が得られない12歳以上の部分発作(二次性全般化発作を含む)、全般てんかんの強直間代発作に対し、併用療法により発作抑制効果を示しました。
(6)注射剤(フィコンパ ®点滴静注用)の剤形が、一時的に経口投与ができないてんかん患者*1における経口製剤(フィコンパ®錠剤及び細粒)の代替療法として承認されています。
*1: てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)、他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法
※一部承認外(錠剤の用法及び用量)の内容が含まれています。
(7)重大な副作用として、攻撃性等の精神症状[易刺激性(6.8%)、攻撃性(3.5%)、不安(1.5%)、怒り(1.1%)、幻覚(幻視、幻聴等)(0.6%)、妄想(0.3%)、せん妄(頻度不明)]などの精神症状が報告されています。
本薬の臨床試験*2における安全性解析対象例1129例 ( 日本人患者例390例含む)のうち、794例(70.3%)に副作用が認められました。主な副作用は、浮動性めまい400例(35.4%)、傾眠224例(19.8%)、易刺激性77例(6.8%)、疲労45例(4.0%)等でした。
安全性情報につきましては、電子添文の副作用及び臨床成績の安全性の結果をご参照ください。
*2:経口製剤: 国内臨床試験(231試験、233試験)及び日本人を含む国際共同試験(335試験、332試 験、342試験、311試験)の併合集計
6. 用法及び用量〈経口製剤〉
〈部分発作(二次性全般化発作を含む)に用いる場合〉
[併用療法](一部抜粋)
通常、4歳以上12歳未満の小児にはペランパネルとして1日1回2mg の就寝前経口投与より開始し、その後2週間以上の間隔をあけて2mg ずつ漸増する。
本剤の代謝を促進する抗てんかん薬を併用しない場合の維持用量は1日1回4~8mg、併用する場合の維持用量は1日1回8~12mgとする。
なお、症状により2週間以上の間隔をあけて2mg 以下ずつ適宜増減するが、1日最高12mgまでとする。(引用1、2)
【引用】
1)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%・点滴静注用2㎎総合製品情報概要 特性 p5(FYC1001KSG)
2)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1% 電子添文 2024年2月改訂(第5版) 6. 用法及び用量
【更新年月】
2024年10月