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  • No : 3182
  • 公開日時 : 2018/07/30 00:00
  • 更新日時 : 2020/09/02 17:39
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【レンビマ・甲状腺癌】 気管及び食道への出血の危険性を伴う腫瘍浸潤を認める患者様に投与できますか?

【レンビマ・甲状腺癌】 

気管及び食道への出血の危険性を伴う腫瘍浸潤を認める患者様に投与できますか?

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回答

禁忌の対象ではございませんが、本剤による腫瘍縮小・壊死に伴う頸動脈・静脈からの出血の副作用報告が集積されており注意喚起を行っております。(引用1)
気管及び食道へ腫瘍浸潤のある患者様に対しては、まず適切な局所療法を行うことを考慮ください。その上で慎重にレンビマを投与することを検討ください。
 
甲状腺癌を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(303試験, SELECT)では、局所再発や遠隔転移が見られる分化型甲状腺癌患者様を対象としていたことから、本臨床試験においても気管又は食道に浸潤がある患者様が含まれていたと考えられます。また、本臨床試験では「活動性喀血(少なくとも小さじ1/2の鮮血)が治験薬投与開始前3週間以内に認められた患者」を除外する規定であり、気管又は食道に出血があった患者様は含まれていなかったと考えられますが、気管及び食道に腫瘍浸潤があった患者様に対する規定はありませんでした。したがって、気管及び食道への出血の危険性を伴う腫瘍浸潤を認める患者様に対してレンビマを投与した際の安全性は確立していません。また、腫瘍縮小に伴い瘻孔形成のおそれがあります。レンビマの使用は、VEGF受容体の阻害により、腫瘍内の血管・止血機構を破綻させ出血事象を引き起こす契機になり得ると考えられますので、気管及び食道へ腫瘍浸潤のある患者様に対しては、まず適切な局所療法を行うことを考慮ください。その上で慎重にレンビマを投与することを検討ください。(引用2)
 
 
【引用】
1) レンビマ適正使用情報 腫瘍出血・壊死に伴う頸動脈・静脈からの出血 DI-J-578  
2) 【根治切除不能な甲状腺癌】レンビマカプセル4mg・10mg適正にご使用いただくためのガイドブック Ⅳ Q&A 3 p84 (LEN1002GSG)
 
【更新年月】 
2020年3月