【メチコバール・錠・細粒】
その他の注意にはどういったものがありますか?
インタビューフォームには、以下の記載があります。(引用1)
水銀及びその化合物を取り扱う職業従事者に長期にわたって大量に投与することは避けることが望ましい。
(解説)
本剤が有機水銀中毒を発現しないことは以下に示すごとく基礎並びに臨床研究によって証明されているが、本剤開発中に水俣病(メチル水銀問題)が発生し、社会問題となったため、念のため「水銀を取り扱う職業従事者に長期に大量投与は避けた方が望ましい」との記載がなされた。
1. 本剤は試験管内で塩化第二水銀と反応して、メチル水銀を生成するが、ヒト血液中などの蛋白存在下ではこの反応はみられない。
2. ラットを無機水銀添加飼料で飼育した際に、経口的に本剤を投与しても生体内メチル水銀が増加しないことが証明されている。 (引用2)
3. 臨床的にも、全国の専門施設で本剤投与前後に血中、毛髪中の水銀の量を測定したが、増加の傾向はないことが確認されている。 (引用3)
【引用】
1)メチコバール錠250μg・錠500μg インタビューフォーム 2014年4月改訂(改訂第6版) VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目 15.その他の注意
【更新年月】
2020年7月