• No : 1966
  • 公開日時 : 2017/10/26 00:00
  • 更新日時 : 2017/10/26 17:36
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【ムコフィリン】 薬効薬理について教えてください。

【ムコフィリン】 

薬効薬理について教えてください。
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回答

1.ムコ蛋白を分解し喀痰粘度を低下させる

 本剤のSH基が粘液ムコ蛋白の-SS-結合を開裂して、速やかに喀痰の粘度を低下させます。この作用は、膿性及び非膿性粘液分泌物を液化することができます。(①②③)

2.痰のレオロジカルな変化をもたらす

 痰の流動性・溶解度は明らかに増加し、降伏値・粘着性などは低下を示します。これらのレオロジカルな性状の変動は、痰の喀出の容易化を強く示唆します。(④)

3.pH 7 9 で粘液溶解作用は最大

 pHの上昇と共に薬剤の効力が増し、pH 7 9 で粘液溶解作用は最大となります。病的な気管支内分泌物のpHは、アルカリ側に傾いているので効果的に作用し、感染時にも使用できます。(①③)

 

(参考)

・ムコフィリン吸入液 20% 添付文書 20114月改訂(第8版)【薬効薬理】

 

 

 

 

 

 

文献請求番号

Sheffner, A.L.

Ann. New York Acad. Sci.,

106,

298

(1963)

MF-0003

Sheffner, A.L.

Am. Rev. Respir. Dis.,

90,

721

(1964)

MF-0008

杉山浩太郎ら:

日本胸部臨床,

24,

312

(1965)

MF-0001

長岡滋ら:

日本胸部臨床,

40,

94

(1981)

MF-0005

 

 

【図表あり】