インタビューフォームには、生殖毒性試験について以下の記載があります。
生殖発生毒性試験(引用1)
レカネマブの標的となる可溶性Aβ凝集体は通常の生殖発生毒性試験に用いる動物種では検出されない。また、サルを用いた39週間反復投与毒性試験において生殖器官への影響がなく、変異型アミロイド前駆体タンパク質(APP)の変異あるいはノックアウトマウスにおいて交配や出産が確認されている。
対象となる女性患者で妊娠能力を有する可能性が低いことから、ICHS6(R1)ガイドラインの記載内容も踏まえ、生殖発生毒性試験は実施していない。
【関連情報】
電子添文には、妊婦への投与について以下のように記載されています。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.5 妊婦(引用2)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与すること。
本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施していない。また、一般にヒトIgGは胎盤を通過することが知られている。
また、国際共同第III相試験プラセボ対照比較試験(301試験Core Study)では、以下の除外基準が規定されておりました。(引用3、4)
女性の場合には、スクリーニング期又はベースライン期に、授乳中である、あるいは妊娠している(β-hCG又はhCG検査[検出感度25IU/L又は同等値]で陽性が確認された者)。スクリーニング期の検査で陰性であっても、これらの検査から治験薬の初回投与までの間が72時間以上経過している場合には、ベースライン期に再度検査を実施すること
【引用】
1)レケンビ点滴静注200mg・500mgインタビューフォーム 2023年12月作成(第2版)IX. 非臨床試験に関する項目 2.毒性試験 (5)生殖発生毒性試験
2)レケンビ点滴静注200mg・500mg電子添文 2023年12月改訂(第2版) 9. 特定の背景を有する患者に関する注意 9.5 妊婦
3)レケンビ点滴静注200㎎・500㎎適正使用ガイド VII.臨床成績(1)試験概要 P36 (DI-J-948)
4)van Dyck CH, et al.: N Engl J Med 2023; 388(1): 9-21 [LEQ-0002]
[利益相反:本試験はエーザイ(株)の支援によって行われた。著者にエーザイ(株)の社員が含まれる。]
【更新年月】
2024年3月