[相互作用を示す薬剤名(代表的商品名)]
〔薬効分類 114 解熱鎮痛消炎剤〕
[相互作用の内容]
本剤の作用を増強する可能性がある。【ナブメトンの添付文書に併用注意の記載がある】
[併用時の注意]
併用開始時および併用中止時は、血液凝固能検査値の変動に注意すること。
ナブメトンによる消化管出血を助長する可能性にも留意すること。
[相互作用の機序]
ナブメトンの副作用である消化管潰瘍・出血による出血傾向を助長する。
ナブメトンが本剤を血漿蛋白から遊離させる。
[相互作用の事例]
<症例報告事例>1)【ワルファリンの作用増強】
72才男性。TIAの既往があり、発作性心房細動に対してワルファリン34 mg/週の他7剤が投与され、INRは2.0~2.2で安定していた。変形性関節症に対してナブメトン1.5 g/日が追加された1週間後、INRが3.7に上昇した。ワルファリンの服用を1回中止し、ワルファリン30 mg/週に減量した。その夜、患者の右膝が腫脹した。翌日、右膝から血液を吸引除去したが、ワルファリンの服用は続けた。その後3回ほど右膝の吸引除去を行ったが、ワルファリンの服用は続けた。ワルファリンを減量してから7日目のINRは2.8であった。膝の血液滲出の治療のためにワルファリンを中止した。(海外)
【参考文献】 [文献請求番号]
1)Dennis VC et al.: Pharmacotherapy, 20, 234(2000) WF-1240