• No : 15048
  • 公開日時 : 2020/03/12 14:10
  • 更新日時 : 2024/05/16 18:27
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【デエビゴ】 CYP3Aを阻害する薬剤と併用する場合の投与量は?上限量は?

【デエビゴ】 
 
CYP3Aを阻害する薬剤と併用する場合の投与量は?上限量は?
 
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回答

CYP3Aを阻害する薬剤は「併用注意」に設定されています。
併用により、レンボレキサントの代謝酵素であるCYP3Aが阻害されて、レンボレキサントの血漿中濃度が上昇し、傾眠等の副作用が増強されるおそれがあります。(引用1)
 
CYP3Aを中程度又は強力に阻害する薬剤(フルコナゾール、エリスロマイシン、ベラパミル、イトラコナゾール、クラリスロマシンなど)と併用する場合は、デエビゴは1日1回2.5mgとしてください。また、患者の状態を慎重に観察した上で、デエビゴ投与の可否を判断してください。
 
電子添文の用法・用量に関連する使用上の注意に以下の記載があります。
4.CYP3Aを阻害する薬剤との併用により、レンボレキサントの血漿中濃度が上昇し、傾眠等の副作用が増強されるおそれがある。CYP3Aを中程度又は強力に阻害する薬剤(フルコナゾール、エリスロマイシン、ベラパミル、イトラコナゾール、クラリスロマイシン等)との併用は、患者の状態を慎重に観察した上で、本剤投与の可否を判断すること。なお、併用する場合は1日1回2.5㎎とすること。(引用2)
 
【関連情報】
 
 
(引用3)
 
中程度又は強いCYP3A阻害剤の例(国内販売品のみ記載)
 
 
(引用3)
 
<1日1回2.5mgの設定理由>
デエビゴと中程度又は強いCYP3A阻害剤(フルコナゾール又はイトラコナゾール)との薬物相互作用試験において、単独投与時と比較してレンボレキサントのCmaxはそれぞれ62%又は36%上昇し、AUCはそれぞれ317%又は270%増加しました。この結果を踏まえ、中程度又は強いCYP3A阻害剤を併用する際のデエビゴの用量は2.5mgとしました。また、併用した際の有効性及び安全性を検討した臨床試験成績は存在しないことから、患者様の状態を慎重に観察することとしました。(引用4)
 
■イトラコナゾールとの薬物相互作用試験(外国004試験)(外国人データ)
健康成人15例にイトラコナゾール200mgを1日1回反復投与時にデエビゴ10mgを単回投与したときのレンボレキサントのCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(併用時/単独投与時)とその90%信頼区間は、1.36[1.18、1.57]及び3.70[3.18、4.31]であり、単独投与時と比較して併用時では、Cmaxは36%上昇し、AUC(0-inf)は270%増加した。レンボレキサントの最終消失半減期(平均値)は、単独投与時及び併用時ではそれぞれ54.4時間及び118時間であった。また、M10のCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(併用時/単独投与時)とその90%信頼区間は、0.130[0.107、0.158]及び0.626[0.465、0.844]であった。M10の最終消失半減期(平均値)は、単独投与時及び併用時ではそれぞれ48.1時間及び150時間であった。(引用5、6)
 
デエビゴ錠の用法及び用量は以下の通りです。(引用7)
通常、成人にはレンボレキサントとして1日1回5mgを就寝直前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回10mgを超えないこととする。
 
■フルコナゾールとの薬物相互作用試験(外国012試験)(外国人データ)
健康成人14例にフルコナゾール200mgを1日1回反復投与時にデエビゴ10mgを単回投与したときのレンボレキサントのCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(併用時/単独投与時)とその90%信頼区間は、1.62[1.34、1.97]及び4.17[3.83、4.55]であり、単独投与時と比較して併用時では、Cmaxは62%上昇し、AUC(0-inf)は317%増加した。レンボレキサントの最終消失半減期(平均値)は、単独投与時及び併用時ではそれぞれ55.4時間及び99.5時間であった。また、M10のCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(併用時/単独投与時)とその90%信頼区間は、0.580[0.513、0.657]及び2.33[1.73、3.14]であった。M10の最終消失半減期(平均値)は、単独投与時及び併用時ではそれぞれ45.5時間及び78.6時間であった。(引用8、9)
 
デエビゴ錠の用法及び用量は以下の通りです。(引用7)
通常、成人にはレンボレキサントとして1日1回5mgを就寝直前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回10mgを超えないこととする。
 

【引用】
1)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第2版) 10.相互作用 10.2併用注意
2)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mg電子添文2024年2月改訂(第2版) 7.用法及び用量に関連する注意7.4
3)デエビゴ錠 2.5mg・5mg・10mg適正使用ガイド 2024年2月作成 2.他剤との相互作用に関する注意 CYP3Aを阻害する薬剤 (DI-J-967)
4)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mgインタビューフォーム 2024年2月改訂(第9版) V.治療に関する項目 4.用法及び用量に関連する注意 (解説)7.4
5)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第2版) 16.7薬物相互作用 16.7.1イトラコナゾール
6)社内資料:外国004試験 CTD2.7.6.9[DVG-0013]
7)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第2版) 6.用法及び用量
8)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第2版) 16.7薬物相互作用16.7.2フルコナゾール
9)社内資料:外国012試験CTD2.7.6.12[DVG-0014]
 
【更新年月】
2024年2月 

 
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