<電子添文上、重度の肝機能障害のある患者は【禁忌】に設定されています。>
肝機能障害の程度については、患者の状態から医師にご判断いただいております。
電子添文には、肝機能障害患者の薬物動態パラメーターに関して以下の記載があります。
16.薬物動態
16.6特定の背景を有する患者
16.6.2肝機能障害患者(引用1)
軽度(Child-Pugh A群)及び中等度(Child-Pugh B群)の成人の肝機能障害患者それぞれ6例にペランパネル1mgを摂食下単回経口投与したとき、それぞれの被験者背景に対応する健康成人と比較して非結合型ペランパネルのAUC(0-inf)はそれぞれ81%及び228%増加、みかけのクリアランスは45%及び70%低下した。t1/2は軽度及び中等度の肝機能障害患者でそれぞれ306時間及び295時間、対照となる健康成人ではそれぞれ125時間及び139時間であり、肝機能障害患者で延長が見られた。重度(Child-Pugh C群)の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない(外国人データ)(引用2)。
【関連情報】
肝機能障害の重症度は、肝硬変の重症度および予後を予測する指標であるChild-Pugh(チャイルド‐ピュー)分類が、臨床の場で汎用されています。(引用3)
電子添文には、肝機能障害患者への投与に関して以下の記載があります。
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.3 肝機能障害患者(引用4)
9.3.1 重度の肝機能障害のある患者
重度の肝機能障害のある患者では投与しないこと。ペランパネルの血中濃度が上昇するおそれがある。
9.3.2 軽度及び中等度の肝機能障害のある患者
本剤のクリアランスが低下し、消失半減期が延長することがある。
【引用】
1)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%電子添文 2024年2月改訂(第5版) 16.薬物動態 16.6 特定の背景を有する患者 16.6.2 肝機能障害患者
2)社内資料:肝機能障害患者における薬物動態試験(2016年3月28日承認、CTD 2.7.6.15) [FYC-0011]
3)日本肝癌研究会編「臨床・病理 原発性肝癌取扱い規約 第6版(補訂版)」金原出版,p15-16(2019)[ONCOL-1164]
4)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%電子添文 2024年2月改訂(第5版) 9.特定の背景を有する患者に関する注意 9.3 肝機能障害患者
【更新年月】
2024年10月