• No : 3377
  • 公開日時 : 2017/09/27 00:00
  • 更新日時 : 2023/06/06 17:31
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【アクトネル・骨粗鬆症】 治療において、服用方法で気をつけるべき点について教えてください。

回答

電子添文及びインタビューフォームには、骨粗鬆症治療における用法及び用量に関連する注意として、以下の記載があります。(引用1、2、3、4)
 
■剤型・効能共通
投与にあたっては次の点を患者に指導すること。
・水以外の飲料(Ca、Mg等の含量の特に高いミネラルウォーターを含む)や食物あるいは他の薬剤と同時に服用すると、本剤の吸収を妨げることがあるので、起床後、最初の飲食前に服用し、かつ服用後少なくとも30分は水以外の飲食を避ける。[10.2、16.2参照]
・食道炎や食道潰瘍が報告されているので、立位あるいは坐位で、十分量(約180mL)の水とともに服用し、服用後30分は横たわらない[11.1.1参照]
・就寝時又は起床前に服用しない。
・口腔咽頭刺激の可能性があるので噛まずに、なめずに服用する。
・食道疾患の症状(嚥下困難又は嚥下痛、胸骨後部の痛み、高度の持続する胸やけ等)があらわれた場合には主治医に連絡する[11.1.1参照]
 
■錠17.5mg
本剤は週1回服用する薬剤であり、同一曜日に服用すること。また、本剤の服用を忘れた場合は、翌日に1錠服用し、その後はあらかじめ定めた曜日に服用すること。なお、1日に2錠服用しないこと[7.3参照]
 
■錠75mg
本剤は月1回服用する薬剤であり、原則として毎月同じ日に服用すること。また、本剤の服用を忘れた場合は、翌日に1錠服用し、その後はあらかじめ定めた日に服用すること。
 
注:文中の番号は電子添文の各項目を示しています。
 
【関連情報】
(解説)
■剤型・効能共通(引用4)
・ビスホスホネート系薬剤は、消化管内でカルシウムイオンを代表とする多価陽イオンと容易に錯体を形成し、不溶性となるために吸収率が低下することが示唆されています。他のビスホスホネート系薬剤でも、コーヒーやオレンジジュースとともに服用したときの吸収率は、水で服用したときに比べて低下することが報告されています。本剤についても、水以外の飲料に溶かした場合に不溶性錯体の形成が認められていることから設定しました。 (引用5、6)
・本剤を速やかに胃内へ到達させるため、立位あるいは坐位で、十分な水とともに服用することと設定しました。
・本剤は水溶性フィルムコーティング錠で、噛んだりなめたりすることで成分が溶けだし口腔咽頭部を刺激する可能性があることから設定しました。
・本剤は食道粘膜刺激作用を示す可能性があることから設定しました。
 
■錠17.5mg(引用4)
・本剤は週1回服用する薬剤であることから設定しました。
 
■錠75mg(引用4)
・本剤は月1回服用する薬剤であることから設定しました。
 
 
【引用】
1)アクトネル錠2.5mg電子添文2023年1月改訂(第3版) 7.用法及び用量に関連する注意
2)アクトネル錠17.5mg電子添文2023年1月改訂(第3版) 7.用法及び用量に関連する注意
3)アクトネル錠75mg電子添文 2023年1月改訂(第3版) 7.用法及び用量に関連する注意
4)アクトネル錠2.5mg・錠17.5mg・錠75mgインタビューフォーム2023年1月改訂(第25版) V.治療に関する項目 4.用法及び用量に関連する注意
5)J. H. Lin et al.: Bone. 1996; 18(2): p75-85 [ACL-0010]
6)B. J. Gertz et al.: Clin. Pharmacol. Ther. 1995; 58(3): p288-298 [ACL-0011]
 
【更新年月】
2023年5月