レンビマ単独療法は、固形癌に対しては24mg/日が推奨投与量とされ、甲状腺癌・胸腺癌に対してはそれぞれ24mg/日を開始用量として実施された国際共同第III相試験(303試験, SELECT)、国内第II相試験(NCCH1508試験, REMORA)の結果より、承認を受けています。また、レンビマは主に肝臓での代謝を受けるため、肝機能障害を有する肝細胞癌では別途、推奨投与量設定のための国際共同第I/II相試験が実施され、Child-Pugh分類Aの肝細胞癌における開始用量は体重60kg以上の患者で12mg/日、60kg未満の患者で8mg/日となりました。
レンビマとペムブロリズマブの併用療法では、子宮体癌、腎細胞癌を含む固形癌患者を対象とした海外第I/II相試験(111試験/KEYNOTE-146試験)の後期第I相パートにおいて、ペムブロリズマブ(1回200mg、3週間間隔)と併用するレンビマの最大耐量及び第II相推奨用量が検討されました。24mg/日※が投与された3例中2例で用量制限毒性(Grade 3関節炎及びGrade 3疲労)が発現し、20mg/日投与10例では用量制限毒性が報告されず、レンビマの開始用量は20mg/日と設定されました。(引用1)
※ペムブロリズマブとの併用においてレンバチニブ24mg投与は、子宮体癌、腎細胞癌では用法及び用量外です。
なお、本剤の承認された効能又は効果、用法及び用量は以下の通りです。
4.効能又は効果(引用2)
〈レンビマカプセル4mg〉
根治切除不能な甲状腺癌、切除不能な肝細胞癌、切除不能な胸腺癌、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
〈レンビマカプセル10mg〉
根治切除不能な甲状腺癌、切除不能な胸腺癌、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
6.用法及び用量(引用3)
「根治切除不能な甲状腺癌」、「切除不能な胸腺癌」:通常、成人にはレンバチニブとして1日1回24mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
「切除不能な肝細胞癌」:通常、成人には体重にあわせてレンバチニブとして体重60kg以上の場合は12mg、体重60kg未満の場合は8mgを1日1回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌」、「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはレンバチニブとして1日1回20mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
【引用】
1)【腎細胞癌】適正にご使用いただくためのガイドブックIV.Q&A Q4 p71(LEN1500CSG)
2)レンビマカプセル4mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第5版) 4.効能又は効果
3)レンビマカプセル4mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第5版) 6.用法及び用量
【更新年月】
2024年10月