• No : 3258
  • 公開日時 : 2018/10/09 00:00
  • 更新日時 : 2024/10/10 10:07
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【レンビマ】 発現率の高い主な副作用を教えてください。

【レンビマ】 
 
発現率の高い主な副作用を教えてください。
 
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電子添文には、各臨床試験で報告された主な副作用に関する以下の記載があります。
 
<根治切除不能な甲状腺癌>
17.1.1 国際共同第III相試験(引用1)
放射性ヨウ素治療抵抗性・難治性(ヨウ素の取込みが認められない、放射性ヨウ素治療後12ヵ月以内に病勢の進行が認められた、又は累積線量が600mCi[22GBq]を超える放射性ヨウ素治療を受けている)の分化型甲状腺癌患者(乳頭癌、濾胞癌、Hürthle細胞癌、及び低分化癌)392例(本剤群261例[日本人患者30例]、プラセボ群131例[日本人患者10例])において、プラセボを比較対照として本剤24mgを1日1回投与した場合の有効性と安全性を評価した。
無作為化期において、本剤が投与された261例(日本人30例を含む)中254例(97.3%)に副作用が認められた。主な副作用は、高血圧177例(67.8%)、下痢159例(60.9%)、食欲減退135例(51.7%)、体重減少123例(47.1%)、悪心107例(41.0%)、疲労104例(39.8%)、口内炎96例(36.8%)、蛋白尿85例(32.6%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群83例(31.8%)等であった。(引用2)
 
17.1.2 国内第II相試験(引用3)
甲状腺癌(放射性ヨウ素治療抵抗性・難治性の分化型甲状腺癌[ヨウ素の取込みが認められない、放射性ヨウ素治療後12ヵ月以内に病勢の進行が認められた、又は累積線量が600mCi[22GBq]を超える放射性ヨウ素治療を受けている]、切除不能の甲状腺髄様癌及び切除不能の甲状腺未分化癌)43例に対し、本剤24mgを1日1回投与した場合の安全性と有効性を評価した。
43例中全例(100%)に副作用が認められた。主な副作用は、高血圧37例(86.0%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群34例(79.1%)、食欲減退33例(76.7%)、疲労31例(72.1%)、蛋白尿25例(58.1%)、口内炎24例(55.8%)及び下痢22例(51.2%)であった。(引用4)
 
<切除不能な肝細胞癌>
17.1.3 国際共同第III相試験(引用5)
全身化学療法歴のないChild-Pugh分類Aの切除不能な肝細胞癌患者954例(本剤群478例[日本人患者81例]、ソラフェニブ群476例[日本人患者87例])において、ソラフェニブを比較対照として本剤の有効性と安全性を評価した。
本剤群では体重60kg以上の患者には本剤12mgを1日1回、体重60kg未満の患者には本剤8mgを1日1回投与した。
本剤が投与された476例(日本人81例を含む)中447例(93.9%)に副作用が認められた。主な副作用は、高血圧189例(39.7%)、下痢143例(30.0%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群126例(26.5%)、食欲減退122例(25.6%)、蛋白尿114例(23.9%)、疲労111例(23.3%)、発声障害104例(21.8%)等であった。(引用6)
 
<切除不能な胸腺癌>
17.1.4 国内第II相試験(引用7)
プラチナ製剤を含む化学(放射線)療法歴を有する切除不能な胸腺癌患者(正岡-古賀分類IIIa~IVb 又は術後再発の患者)42例に対し、本剤24mgを1日1回投与した場合の安全性と有効性を評価した。
安全性評価対象42例中全例(100%)に副作用が認められた。主な副作用は、高血圧37例(88.1%)、蛋白尿30例(71.4%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群29例(69.0%)、甲状腺機能低下症27例(64.3%)、血小板数減少22例(52.4%)及び下痢21例(50.0%)であった。(引用8)
 
<がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌>
17.1.5 国際共同第III相試験(引用9)
プラチナ製剤を含む化学療法歴のある切除不能な進行・再発の子宮体癌患者827例(日本人104例を含む)を対象に、本剤20mg1日1回投与とペムブロリズマブ200mg3週間間隔投与の併用療法の有効性及び安全性が、化学療法(ドキソルビシン又はパクリタキセル)注)を対照として検討された。
安全性解析対象例406例中395例(97.3%)(日本人52例中51例を含む)に副作用が認められた。主な副作用は、高血圧249例(61.3%)、甲状腺機能低下症222例(54.7%)、下痢171例(42.1%)、悪心158例(38.9%)、食欲減退151例(37.2%)、疲労113例(27.8%)、蛋白尿105例(25.9%)、嘔吐98例(24.1%)、体重減少91例(22.4%)、関節痛87例(21.4%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群84例(20.7%)であった(2021年2月8日カットオフ)。
注)ドキソルビシン塩酸塩60mg/m2を3週間隔投与、又はパクリタキセル80mg/m2を各コース(1コース28日間)の1、8、15日目に投与した。(引用10)
 
<根治切除不能又は転移性の腎細胞癌>
17.1.6 国際共同第III相試験(引用11)
化学療法歴のない根治切除不能又は転移性の淡明細胞型腎細胞癌患者(腫瘍組織において組織学的又は細胞学的に淡明細胞が確認された患者)712例(日本人73例を含む)を対象に、本剤20mg1日1回投与とペムブロリズマブ200mg3週間間隔投与の併用療法の有効性及び安全性が、スニチニブを対照として検討された。
安全性解析対象例352例中341例(96.9%)(日本人42例中42例を含む)に副作用が認められました。主な副作用は、下痢192例(54.5%)、高血圧184例(52.3%)、甲状腺機能低下症150例(42.6%)、食欲減退123例(34.9%)、疲労113例(32.1%)、口内炎113例(32.1%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群99例(28.1%)、蛋白尿97例(27.6%)、悪心94例(26.7%)、発声障害87例(24.7%)、発疹77例(21.9%)、無力症71例(20.2%)等であった。(引用12)
各薬剤の使用にあたっては電子添文をご確認ください。
 

【引用】
1)レンビマカプセル4mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第5版) 17.臨床試験 17.1 有効性及び安全性に関する試験<根治切除不能な甲状腺癌>17.1.1 国際共同第III相試験
2)[承認時評価資料]:131Ⅰ難治性の甲状腺分化癌患者を対象とした臨床第III相試験(国際共同試験)(2015年3月26日承認、CTD 2.7.6.17) [LEN-0012]
3)レンビマカプセル4mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第5版) 17.臨床試験 17.1 有効性及び安全性に関する試験<根治切除不能な甲状腺癌>17.1.2 国内第II相試験
4)[承認時評価資料]:進行性甲状腺癌患者を対象とした臨床第II相試験(国内試験)(2015年3月26日承認、CTD 2.7.6.16) [LEN-0014]
5)レンビマカプセル4mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第5版) 17.臨床試験 17.1 有効性及び安全性に関する試験<切除不能な肝細胞癌>17.1.3 国際共同第III相試験
6)[承認時評価資料]:切除不能な肝細胞癌患者を対象とした臨床第III相試験(国際共同試験)(2018年3月23日承認、CTD 2.7.6.1) [LEN-0168]
7)レンビマカプセル4mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第5版) 17.臨床試験 17.1 有効性及び安全性に関する試験<切除不能な胸腺癌>17.1.4 国内第II相試験
8)[承認時評価資料]:NCCH1508試験(2021年3月23日承認、CTD 2.7.6.1) [LEN-0470]
9)レンビマカプセル4mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第5版) 17.臨床試験 17.1 有効性及び安全性に関する試験<がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌>17.1.5 国際共同第III相試験
10)[承認時評価資料]:進行子宮体癌患者を対象とした臨床第III相試験(国際共同試験)(2021年12月24日承認、CTD 2.7.6) [LEN-0653]
11)レンビマカプセル4mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第5版) 17.臨床試験 17.1 有効性及び安全性に関する試験<根治切除不能又は転移性の腎細胞癌>17.1.6 国際共同第III相試験
12)[承認時評価資料]:根治切除不能又は転移性の腎細胞癌患者を対象とした臨床第III相試験(国際共同試験) [LEN-0720]
 
【更新年月】
2024年10月

 
 
 

 

 

【図表あり】