電子添文には外科的処置後の投与に関して以下の記載があります。
8. 重要な基本的注意(電子添文より一部抜粋)(引用1)
8.6 創傷治癒を遅らせる可能性があるので、外科的処置が予定されている場合には、外科的処置の前に本剤の投与を中断すること。外科的処置後の投与再開は、患者の状態に応じて判断すること。
適正にご使用いただくためのガイドブックには外科的処置後の再開について以下の記載があります。(引用2)
外科的処置後の投与再開は、患者の状態に応じて判断してください。処置部位が十分に治癒し、血管新生阻害作用を有する本剤を投与しても問題ない状態であることを十分に確認した後に、本剤の投与を再開してください。
【関連情報】
各癌種の臨床試験における外科的処置を行った患者の除外基準については以下をご参照下さい。
■甲状腺癌(引用3)
国際共同第III相試験(303試験, SELECT)では、投与開始前3週間以内に大手術を受けた患者は除外されていました。
■肝細胞癌(引用4)
国際共同第III相試験(304試験, REFLECT)では、「無作為化から3週間以内に大きな外科手術を受けている又は治験期間中に外科手術が予定されている患者」は除外されていました。
■胸腺癌(引用5)
国内第II相試験(NCCH1508試験, REMORA)では、登録前28日以内に全身麻酔下の手術を受けた患者及び完治していない創傷や活動性の消化管潰瘍を合併した患者は除外されていました。
■子宮体癌(引用6)
国際共同第III相試験(KEYNOTE-775/309試験)では、「治療開始前に行われた大手術による毒性及び/又は合併症から十分に回復していない患者」は除外されていました。
■腎細胞癌(引用7)
国際共同第III相試験[CLEAR試験(307試験/KEYNOTE-581試験)]では、「治療開始前の大手術による、いかなる毒性及び/又は合併症から十分に回復していない患者」は除外されていました。
【引用】
1)レンビマカプセル4mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第5版) 8. 重要な基本的注意 8.6
2)【腎細胞癌】レンビマカプセル4mg・10mg適正にご使用いただくためのガイドブック II特に注意いただきたい副作用とその対策20.創傷治癒遅延 p50 (LEN1500ASG)
3)【甲状腺癌】レンビマカプセル4mg・10mg適正にご使用いただくためのガイドブック IV Q&A 17 p92 (LEN1002HSG)
4)【肝細胞癌】レンビマカプセル4mg適正にご使用いただくためのガイドブック IV Q&A 22 p79 (LEN1087DSG)
5)【胸腺癌】レンビマカプセル4mg・10mg適正使用ガイド II. 注意が必要な副作用とその対策 15. 創傷治癒遅延 参考 p25 (DI-J-841)
6)【子宮体癌】レンビマカプセル4mg・10mg適正にご使用いただくためのガイドブック IV Q&A 25 p78 (LEN1400BSG)
7)【腎細胞癌】レンビマカプセル4mg・10mg適正にご使用いただくためのガイドブック IV Q&A 19 p70 (LEN1500ASG)
【更新年月】
2024年6月