• No : 2838
  • 公開日時 : 2018/06/21 00:00
  • 更新日時 : 2020/10/13 10:09
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【ハラヴェン】 高齢者に投与できますか。用量調整が必要ですか。

【ハラヴェン】 

高齢者に投与できますか。用量調整が必要ですか。

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回答

高齢者は、慎重投与になっております。(引用1)
 
一般に高齢者では生理機能が低下していることが多く、骨髄抑制や消化器症状等の副作用があらわれやすいので、患者の状態を十分に観察し、慎重に投与してください。(引用2)

高齢者において用量調整は特にお願いはしていません。

 

進行固形がん患者を対象とした第Ⅰ相試験6試験(外国101試験、外国102試験、国内105試験、外国108試験、外国109試験、外国110試験)、悪性軟部腫瘍患者を対象とした第Ⅱ相試験2試験(外国207試験、国内217試験)及び第Ⅲ相試験1試験(外国309試験)のデータを併合して母集団薬物動態解析を実施した結果、年齢はエリブリンの薬物動態に影響を与えませんでした。そのため、高齢者での用量調節は必要ありません。(引用3)
 
 
参考:高齢者における副作用発現率:使用成績調査(乳癌)
副作用発現率は、「64歳以下」、「65~74歳」、「75歳以上」で以下の通りでした(p=0.3798、χ2検定)
 

 

初回投与量が1.4 mg/m2の割合は、「64歳以下」が72. 2 %、「65 ~74歳」が73. 0%、「75歳以上」が58.7%で、「75歳以上」では減量して開始している症例が多い結果でした。
 

 


【引用】

1)ハラヴェン静注1mg添付文書 2016年2月改訂(第6版) 【使用上の注意】 1.慎重投与

2)ハラヴェン静注1mg添付文書 2016年2月改訂(第6版) 【使用上の注意】 5.高齢者への投与

3)【悪性軟部腫瘍】ハラヴェン静注1mg適正にご使用いただくためのガイドブック Ⅶ Q&A p67-68(HAL1160BSG)


【更新年月】
2020年3月