• No : 1608
  • 公開日時 : 2017/10/18 00:00
  • 更新日時 : 2019/05/07 17:57
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【ワーファリン】 Ⅷ‐4.[アリール酢酸系〔ピラノ酢酸系〕解熱鎮痛消炎剤]との相互作用エトドラク (オステラック、ハイペン)(適正使用情報別冊(Ⅷ 相互作用各論) 第3版 2019年3月更新第9版)

【ワーファリン】  Ⅷ‐4.[アリール酢酸系〔ピラノ酢酸系〕解熱鎮痛消炎剤]との相互作用エトドラク (オステラック、ハイペン)(適正使用情報別冊(Ⅷ 相互作用各論) 第3版 2019年3月更新第9版)
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回答

[相互作用を示す薬剤名(代表的商品名)]

〔薬効分類 114 解熱鎮痛消炎剤〕

 

[相互作用の内容]

本剤の作用を増強する可能性がある。【エトドラクの添付文書に併用注意の記載がある】

 

[併用時の注意]

併用開始時および併用中止時は、血液凝固能検査値の変動に注意すること。

エトドラクによる消化管出血を助長する可能性にも留意すること。

 

[相互作用の機序]

エトドラクの副作用である消化管潰瘍・出血による出血傾向を助長する。

エトドラクが本剤を血漿蛋白から遊離させる。(エトドラクの血漿蛋白結合率はヒトにおいて99%である。)

 

[相互作用の事例]

<臨床研究報告>1)【相互作用なし】

健康成人男子18名に対し(1)ワルファリン単独投与、(2)エトドラク単独投与、(3)ワルファリンとエトドラクの併用投与を行った。エトドラクの併用により、ワルファリン単独投与期に比しワルファリンの定常状態最高血漿中総(遊離形+結合形)濃度、AUC0-24の中央値は各々19%、9%の有意な低下、総薬物濃度に基づく経口クリアランスの中央値は13%の有意な上昇を示した。しかし遊離形ワルファリン分画の中央値は、エトドラク併用により上昇する傾向(p<0.1)であった。同時に、ワルファリンの効果に関係する遊離形濃度を決定する経口遊離形薬物クリアランスは不変であった。プロトロンビン時間には、エトドラクによる有意な変化はなかった。エトドラクの体内薬物動態には、エトドラク単独期とワルファリン併用期の間に有意差はなかった。(海外)


 

【参考文献】    [文献請求番号]

1)Ermer JC et al.: Clin. Pharmacol. Ther.,    55,    305(1994)    WF-1768 

【図表あり】