[相互作用を示す薬剤名(代表的商品名)]
〔薬効分類 219 その他の循環器官用薬〕
[相互作用の内容]
本剤との相互作用はないと考えられる。
[併用時の注意]
特に注意する必要はないと思われる。
[相互作用の事例]
<臨床研究報告>1)【相互作用なし】
健康成人14名にセベラマーを1回2.4g1日3回2日間投与した。ワルファリン30mg単回経口投与時のワルファリンのAUC0-∞、最高血漿中濃度、同到達時間、総クリアランス、みかけの半減期のワルファリン単独投与時の値に対するセベラマー併用時の値の90%信頼区間は、全て80~125%の間にあった。(海外)
【参考文献】 [文献請求番号]
1)Burke S et al.: J. Clin. Pharmacol., 41, 193(2001) WF-1757
[相互作用を示す薬剤名(代表的商品名)]
〔薬効分類 219 その他の循環器官用薬〕
[相互作用の内容]
本剤の作用を減弱したとの報告がある。【ボセンタンの添付文書に併用注意の記載がある】
[併用時の注意]
併用開始時および併用中止時は、必要に応じて血液凝固能検査値の変動に十分注意し、本剤の用量調節を行うこと。
[相互作用の機序]
ボセンタンが本剤の肝薬物代謝酵素(CYP2C9、CYP3A4)を誘導する。
[相互作用の事例]
<症例報告事例>1)【ワルファリンの作用減弱】
35才女性。原発性肺高血圧症の症例で、ワルファリン、ジルチアゼム、ヒドロクロロチアジド、ビタミンK非含有複合ビタミン剤投与で管理されており、ワルファリン27.5mg/週でINRは2.3~2.4であった。ボセンタン125mg/日併用開始後、INRが1.6~1.7となり、4週の間にワルファリンを50mg/週に増量した。ボセンタン開始4週後、ボセンタンの投与量を250mg/日とした。INRはその翌週も1.8で、ワルファリンを57.5mg/週とした。ボセンタン増量3週後より、INRが治療域を逸脱して上昇し、ワルファリンを漸減した。最終的にはワルファリン45mg/週(ボセンタン開始前の63.6%増し)でINRは目標治療域となった。(海外)
<臨床研究報告>2)【ワルファリンの作用減弱】
健康成人男子12名にプラセボまたはボセンタン500mgを1日2回10日間経口投与し、第6日朝の服薬時にワルファリン26mgを単回経口投与した。ボセンタン併用時、S-ワルファリン、R-ワルファリンとも経口血漿クリアランスは有意に増大し、AUC0-∞はS体、R体とも有意に減少し、半減期は両エナンチオマーとも有意に短縮した。ワルファリンの最高血漿中濃度、同到達時間には有意な影響はなかった。また、ボセンタン併用によりワルファリン投与後のプロトロンビン時間最大値平均、プロトロンビン時間-時間曲線下面積0-120、第Ⅶ因子活性-時間曲線下面積0-120はいずれも有意に低下した。(海外)
【参考文献】 [文献請求番号]
1)Murphey LM et al.: Ann. Pharmacother., 37, 1028(2003) WF-1590
2)Weber C et al.: J. Clin. Pharmacol., 39, 847(1999) WF-2001