■代謝
(1)健康成人にリザトリプタン10mg錠を単回及び反復経口投与(1日3回注)、2時間毎に4日間)したときのヒト血漿中代謝物としてN-脱メチル体、インドール酢酸体、6位水酸化体及びその硫酸抱合体が認められ、N-酸化体は微量代謝物であった(外国人データ)。(引用7)
(2)リザトリプタンの主要代謝経路は、A型モノアミン酸化酵素による酸化的脱アミノ化であり、薬理学的に不活性なインドール酢酸体を生成する。(引用8)
(3)リザトリプタンは、各種ヒト肝チトクロムP450各分子種(CYP3A4/5、1A2、2C9、2C19、2E1)のマーカー活性を阻害しないが、CYP2D6に対しては、競合的に阻害する(Ki=1400nmol/L)(in vitro)。(引用9)
■排泄
(1)健康成人にリザトリプタン錠10mg又は口腔内崩壊錠10mgを空腹時に単回経口投与したとき、未変化体及びN-脱メチル体の尿中排泄率は、リザトリプタン錠投与ではそれぞれ約14%及び1.3%、口腔内崩壊錠投与ではそれぞれ約12%及び1.1%であった。(引用10)
(2)健康成人に14C標識リザトリプタン10mgを単回経口投与したとき、投与後5日までに放射能の82.4%は尿中に、11.5%は糞便中に排泄された。また、投与量の約14%は未変化体として、51%はインドール酢酸代謝物として尿中に排泄された(外国人データ)。(引用11)
注)本剤の承認された1回の用法及び用量は「10mgを経口投与」であり、1日の総投与量は「20mg以内」である。
【引用】
1)マクサルト錠10mg・RPD錠10mgインタビューフォーム 2020年7月改訂(第13版) VII.薬物動態に関する項目 5.分布 (1)血液-脳関門通過性
2)マクサルト錠10mg・RPD錠10mgインタビューフォーム 2020年7月改訂(第13版) VII.薬物動態に関する項目 5.分布 (2)血液-胎盤関門通過性
3)マクサルト錠10mg・RPD錠10mgインタビューフォーム 2020年7月改訂(第13版) VII.薬物動態に関する項目 5.分布 (3)乳汁への移行性
4)マクサルト錠10mg・RPD錠10mgインタビューフォーム 2020年7月改訂(第13版) VII.薬物動態に関する項目 5.分布 (4)髄液への移行性
5)マクサルト錠10mg・RPD錠10mgインタビューフォーム 2020年7月改訂(第13版) VII.薬物動態に関する項目 5.分布 (5)その他の組織への移行性
6)マクサルト錠10mg・RPD錠10mgインタビューフォーム 2020年7月改訂(第13版) VII.薬物動態に関する項目 5.分布 (6)血漿蛋白結合率
7)マクサルト錠10mg・RPD錠10mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 16.薬物動態 16.4代謝 16.4.1
8)マクサルト錠10mg・RPD錠10mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 16.薬物動態 16.4代謝 16.4.2
9)マクサルト錠10mg・RPD錠10mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 16.薬物動態 16.4代謝 16.4.3
10)マクサルト錠10mg・RPD錠10mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 16.薬物動態 16.5排泄 16.5.1
11)マクサルト錠10mg・RPD錠10mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 16.薬物動態 16.5排泄 16.5.2
【更新年月】
2022年1月