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  • No : 328
  • 公開日時 : 2018/06/15 00:00
  • 更新日時 : 2022/06/29 20:51
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【アプニション】 合併症・既往歴等のある患者様に関する注意事項について教えてください。

【アプニション】 

合併症・既往歴等のある患者様に関する注意事項について教えてください。

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回答

電子添文及びインタビューフォームには、合併症・既往歴のある患者様に関する以下の記載があります。
 
1.重篤な心筋障害等のある患者
心筋刺激作用を有するため症状を悪化させることがある。[8.1参照](引用1)
 
2.痙攣の既往歴のある患者
痙攣を誘発することがある。[8.1参照](引用2)
 
3.うっ血性心不全の患者
血中濃度測定等の結果により減量すること。テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがある。[8.1参照](引用3)
 
4.発熱している患者
テオフィリン血中濃度の上昇や痙攣等の症状があらわれることがある。[8.1参照](引用4)
 
5.キサンチン系薬剤を投与されていた母体から生まれた患者
血中濃度測定等の結果により減量すること。テオフィリンは胎盤を通過する。[8.1、16.3.1参照](引用5)
 
6.キサンチン系薬剤を投与されている授乳婦から授乳されている患者
血中濃度測定等の結果により減量すること。テオフィリンは乳汁に移行する。[8.1、16.3.2参照](引用6)
 
【関連情報】
(解説)
1.キサンチン系薬剤には心筋刺激作用(強心作用)があるので、重篤な心筋障害のように弱っている心筋を無理に動かすことは諸症状を悪化させることになることから、本項を設定した。(引用7)
 
2.熱性痙攣の既往のある小児にキサンチン系薬剤を投与したところ、全身性痙攣を認めた症例が報告されている。痙攣の既往歴のある患者は、キサンチン系薬剤投与により痙攣が重症化(潜在因子が顕在化)することがある。また、全身性強直発作の既往のある小児で、気管支喘息のためテオフィリンを投与していたところ、間代性痙攣、チアノーゼを認めた症例が報告されていることから、本項を設定した。(引用7、8)
 
3.うっ血性心不全の患者では循環血量が減少するためテオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがあることから、本項を設定した。(引用7)
 
4.小児において、発熱を伴う気道感染時には、テオフィリンのクリアランスが低下することが知られている。また、小児において痙攣の副作用例135例を検討したところ、中枢神経症状の既往がない症例では半分の症例が発熱していたとの報告があることから、本項を設定した。(引用7、9、10)
 
5.母親の血清中テオフィリン濃度が9.69±1.62μg/mL(平均値±標準誤差、n=9)のとき、同時に得られた臍帯血の血清中テオフィリン濃度は10.21±1.71μg/mL(n=12)であり、テオフィリンは胎盤を通過することが報告されていることから本項を設定した。(引用7、11)
 
6.テオフィリンは乳汁中に移行し、母体の血清中テオフィリン濃度と母乳中テオフィリン濃度比は約1:0.7(0.61~0.87、n=4)であることが報告されていることから、本項を設定した。(引用7、12)
 
 
【引用】
1)アプニション静注15mg電子添文 2021年1月改訂(第1版) 9.特定の背景を有する患者に関する注意 9.1合併症・既往歴等のある患者 9.1.1重篤な心筋障害等のある患者
2)アプニション静注15mg電子添文 2021年1月改訂(第1版) 9.特定の背景を有する患者に関する注意 9.1合併症・既往歴等のある患者 9.1.2痙攣の既往歴のある患者
3)アプニション静注15mg電子添文 2021年1月改訂(第1版) 9.特定の背景を有する患者に関する注意 9.1合併症・既往歴等のある患者 9.1.3うっ血性心不全の患者
4)アプニション静注15mg電子添文 2021年1月改訂(第1版) 9.特定の背景を有する患者に関する注意 9.1合併症・既往歴等のある患者 9.1.4発熱している患者
5)アプニション静注15mg電子添文 2021年1月改訂(第1版) 9.特定の背景を有する患者に関する注意 9.1合併症・既往歴等のある患者 9.1.5キサンチン系薬剤を投与されていた母体から生まれた患者
6)アプニション静注15mg電子添文 2021年1月改訂(第1版) 9.特定の背景を有する患者に関する注意 9.1合併症・既往歴等のある患者 9.1.6キサンチン系薬剤を投与されている授乳婦から授乳されている患者
7)アプニション静注15mgインタビューフォーム 2021年1月改訂(改訂第6版) VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目 6.特定の背景を有する患者に関する注意 (1)合併症・既往歴等のある患者
8)小田島安平:日本小児臨床薬理学会雑誌, 1997;10(1):9?13 [TEO-0964]
9)鳥羽 剛ら:アレルギー, 1994;43(2):113?119 [N-2255]
10)北林 耐ら:日本小児臨床薬理学会雑誌, 1998;11(1):9?13 [TEO-0776]
11)Labovitz, E. et. al.:JAMA, 1982;247(6):786?788 [N-1392]
12)Yurchak, A. M. et. al.:Pediatrics, 1976;57(4):518?520 [N-0482]
 
【更新年月】
2022年3月

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