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  • No : 3162
  • 公開日時 : 2018/07/24 00:00
  • 更新日時 : 2019/01/22 09:51
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【ハラヴェン】 どのような薬剤ですか?特徴はありますか?

【ハラヴェン】 

どのような薬剤ですか?特徴はありますか? 

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回答

(1) 本剤は、海綿動物のクロイソカイメン(Halichondria okadai Kadota)から単離されたHalichondrin Bの合成誘導体であるエリブリンメシル酸塩を主薬成分とする新規抗悪性腫瘍剤です。 (①)


(2) 本剤は、5%エタノールを含む無色澄明な注射剤です。
「規格の種類、製剤の大きさ、添加物などを教えてください。」


(3) 本剤は、チューブリンの重合を阻害して微小管の伸長を抑制することで正常な紡錘体形成を妨げ、細胞周期の第2間期/分裂期(G2/M期)で細胞分裂を停止させてアポトーシスによる細胞死を誘導し、がん細胞の増殖を抑制します。(
「作用機序は? 」の項参照) (②③④⑤⑥)


(4) 国内における本剤単独療法による第Ⅱ相試験において、アントラサイクリン系及びタキサン系抗がん剤を含む前治療歴を有する進行又は再発乳癌患者を対象として、本剤の奏効率は21.3%(第三者による判定)であり、無増悪生存期間の中央値は112日でした。(
「臨床成績は?」の項参照)


(5) 外国におけるアントラサイクリン系及びタキサン系抗がん剤を含む前治療歴を有する進行又は再発乳癌患者を対象とした第Ⅲ相試験において、本剤単独療法は主治医選択治療に比較して有意に生存期間を延長しました。本剤投与群における全生存期間の中央値は399日、無増悪生存期間の中央値は113日、奏効率は12.2%でした。(
「臨床成績は?」の項参照)


(6) 国内における本剤単独療法による第Ⅱ相試験において、1レジメン以上の前治療歴を有する進行又は再発の悪性軟部腫瘍患者における、本剤の12週時無増悪生存率は、脂肪肉腫又は平滑筋肉腫患者では60.0%、その他組織型の患者(脂肪肉腫又は平滑筋肉腫以外の組織型の患者)では31.3%でした。(
「臨床成績は?」の項参照)


(7) 外国における2レジメン以上の前治療歴を有する進行又は再発の悪性軟部腫瘍患者(脂肪肉腫又は平滑筋肉腫患者)を対象とした第Ⅲ相試験において、本剤単独療法はダカルバジン単独療法と比較して有意に生存期間を延長しました。本剤投与群における全生存期間の中央値は13.5カ月、無増悪生存期間の中央値は2.6カ月でした。(
「臨床成績は?」の項参照)


(8) 国内における本剤単独療法による第Ⅰ相試験において、用量制限毒性は好中球減少症及び発熱性好中球減少症でした。(
「半減期・Cmaxなど、血中濃度の推移を教えてください。」の項参照)


(9) 国内における本剤単独療法による進行又は再発乳癌を対象とした第Ⅱ相試験において、副作用(臨床検査値異常を含む)は81例中全例に認められました。(試験終了時の集計)主な副作用は、好中球減少、白血球減少、脱毛症、リンパ球減少、疲労、食欲減退、悪心、口内炎、味覚異常、ヘモグロビン減少、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ上昇、アラニンアミノトランスフェラーゼ上昇、血中クレアチンホスホキナーゼ上昇、発熱、末梢神経障害、γ-グルタミルトランスフェラーゼ上昇、耐糖能障害、嘔吐、頭痛、発熱性好中球減少、下痢、血中アルカリホスファターゼ上昇、血中乳酸脱水素酵素上昇、筋肉痛、発疹、便秘、血小板減少、劵怠感でした。(
「発現率の高い主な副作用を教えてください。 」の項参照)


(10) 外国における進行又は再発乳癌患者を対象とした第Ⅱ相及び第Ⅲ相試験において、副作用は827例中791例(95.6%)に認められました。(試験終了時の集計)主な副作用は、好中球減少、脱毛症、悪心、末梢神経障害、疲労、無力症、白血球減少、貧血、食欲減退、発熱、便秘、下痢、嘔吐、頭痛、口内炎でした。(
「発現率の高い主な副作用を教えてください。 」の項参照)


(11) 国内における本剤単独療法による進行又は再発の悪性軟部腫瘍患者を対象とした第Ⅱ相試験において、副作用は51例中全例に認められました。(効能追加承認時の集計)主な副作用は、白血球減少、好中球減少、リンパ球減少、貧血、発熱、劵怠感、悪心、末梢神経障害、脱毛症、口内炎、味覚異常、アラニンアミノトランスフェラーゼ上昇、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ上昇、食欲減退、疲労、便秘、発疹、血中アルブミンの低下、血中乳酸脱水素酵素上昇、鼻咽頭炎、血中クレアチンホスホキナーゼ上昇、蛋白尿、頭痛、上気道感染、血中リンの低下、肝機能障害でした。(
「発現率の高い主な副作用を教えてください。 」の項参照)


(12) 外国における進行又は再発の悪性軟部腫瘍患者を対象とした第Ⅲ相試験において、副作用は226例中、210例(92.9%)に認められました。(効能追加承認時の集計)主な副作用は、好中球減少、疲労、脱毛症、悪心、末梢神経障害、貧血、白血球減少、便秘、無力症、発熱、食欲減退、下痢、口内炎、嘔吐、頭痛でした。(
「発現率の高い主な副作用を教えてください。 」の項参照)


(13) 本剤投与による重大な副作用は、骨髄抑制(白血球減少、好中球減少、リンパ球減少、貧血、ヘモグロビン減少、発熱性好中球減少、血小板減少、赤血球減少、汎血球減少等)、感染症(敗血症、肺炎等)、末梢神経障害(末梢性ニューロパチー)、肝機能障害、間質性肺炎、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑でした。(
「重大な副作用の種類と症状は?」の項参照)


①Jackson, K.L. et al. : Chem. Rev., 109, 3044(2009) HAL-0066

②Towle, M.J. et al. : Cancer Res., 61, 1013(2001) HAL-0002

③Kuznetsov, G. et al. : Cancer Res., 64, 5760(2004) HAL-0003

④Jordan, M.A. et al. : Mol. Cancer Ther., 4, 1086(2005) HAL-0004

⑤社内資料:エリブリンメシル酸塩の作用機序に関する検討 HAL-0060

⑥社内資料:エリブリンメシル酸塩のがん細胞増殖抑制作用(in vitro) HAL-0061


【引用】

・ハラヴェン静注1mg インタビューフォーム 2016年2月改訂(第5版) Ⅰ.概要に関する項目 2.製品の治療学的・製剤学的特性


【関連情報】
特にありません。


 
【作成年月】
2018年1月

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