電子添文及びインタビューフォームには、妊婦への投与に関する以下の記載があります。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与すること。(引用1)
【関連情報】
(解説)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性への投与に関する安全性は確立していない。(引用2)
■生殖発生毒性試験
妊娠9~14日の呑竜系妊娠ラット(体重200g)に、本薬を50、500、2,000mg/kg/日で経口投与したところ、胎児には2,000mg/kg群で死胚、頸椎弓異常、第14肋骨減少等が、500mg/kg群で胸骨核左右非対称、胸骨核化骨遅延、50mg/kg群で胸骨核化骨遅延がみられたが、催奇形作用はみられず、新生児の発育にも影響はなかった。ddN系マウス(体重20g前後)の胎齢7日目から2~3日間50、500、2,500mg/kg/日を経口投与したところ、胎児には、50mg/kg群では頸肋増加、胸骨核化骨遅延、前肢の中節骨数の増加、500mg/kg群では胸骨核化骨減形成、前肢の中節骨数の3以上のものの増加、後肢中節骨数2以下のもの増加、距骨未化骨数および踵骨未化骨数の増加が認められた。2,500mg/kg群では前肢中節骨数2以下のものが増加し、後肢中節骨数、距骨未化骨数および踵骨未化骨数が500mg/kg群と同様の傾向が認められた。しかし催奇形性はみられず、新生児の発育にも影響はみられなかった。(引用3、4)
【引用】
1)メリスロン錠6mg・錠12mg電子添文 2021年1月改訂(第1版) 9.特定の背景を有する患者に関する注意 9.5妊婦
2)メリスロン錠6mg・錠12mgインタビューフォーム 2021年1月改訂(改訂第9版) VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目 6.特定の背景を有する患者に関する注意 (5)妊婦
3)メリスロン錠6mg・錠12mgインタビューフォーム 2021年1月改訂(改訂第9版) IX.非臨床試験に関する項目 2.毒性試験 (5)生殖発生毒性試験
4)伊藤隆太ら:応用薬理, 1968; 2(4):344‒348 [MRS-0007](本研究はエーザイ株式会社の支援を受けて実施された。)
【更新年月】
2022年3月