マクサルト錠またはRPD錠を1回2錠(20mg)服用することは、承認された用法及び用量ではなく、弊社ではおすすめしておりません。
発作時に1錠(10mg)では、効果不十分な場合には追加投与いただけますが、その後の次回発作時以降に1回2錠(20mg)を一度に投与しないよう、本剤の投与にあたっては、用法及び用量、用法及び用量に関連する注意に基づき、適切に使用してください。
電子添文及びインタビューフォームには、追加投与に関する以下の記載があります。
6.用法及び用量
通常、成人にはリザトリプタンとして1回10mgを片頭痛の頭痛発現時に経口投与する。
なお、効果が不十分な場合には、追加投与することができるが、前回の投与から2時間以上あけること。
ただし、1日の総投与量を20mg以内とする。(引用1)
【関連情報】
(解説)効果が不十分な場合の追加投与
片頭痛では、治療薬投与後に頭痛の改善が一旦認められても、その後頭痛が再発することがあります。
外国の臨床試験で、片頭痛による頭痛の程度が中等度以上に達し、自然緩解しないと考えられた場合、本剤10mg(1錠)を投与しました。更に、治療薬投与2時間後に片頭痛の程度が「軽度」以下に改善した後、治療薬投与24時間以内に中等度以上の片頭痛による頭痛発作が再び発現した場合は、投与間隔を2時間以上あけ、本剤10mgを追加投与しました。
本剤10mg投与2時間後の頭痛改善率は70.8%(322例/455例)で、プラセボ投与時の改善率35.1%(106例/302例)より有意に改善しました(p<0.001)。
また、2回目の発作に対する本剤の改善率は81.5%(53例/65例)で、プラセボの改善率44.4%(33例/75例)より有意に高い結果でした(p<0.001)。
投与回数の増加に伴って副作用発現率が高くなる傾向は認められませんでした。
国内及び外国の臨床試験では1発作に対して24時間以内に30mg(3錠)注)まで投与し安全性の検討を実施しましたが、本剤の有効性と安全性を考慮し、1日の総投与量を20mg(2錠)と設定しました。(引用2)
注)本剤の承認された1回の用法及び用量は「10mgを経口投与」であり、1日の総投与量は「20mg以内」である。
【引用】
1)マクサルト錠10mg・RPD錠10mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 6.用法及び用量
2)マクサルト錠10mg・RPD錠10mgインタビューフォーム 2020年7月改訂(第13版) V.治療に関する項目 3.用法及び用量 (2)用法及び用量の設定経緯・根拠
【更新年月】
2022年1月